ブラジル

1. 市場動向

1.1. インターネット・ブロードバンド市場

2000年にはほぼゼロであった固定ブロードバンドの加入数は2022年時点で4,516万件まで増加している。固定ブロードバンドの加入率は21%である。加入数、加入率ともに増加傾向にある。2022年現在、ブラジルのインターネット利用者数はラテンアメリカ最大であるが、インターネット普及率は、チリ、アルゼンチンについて第3位となっている。電気通信庁(Anatel)によると2021年7月時点、ブロードバンド加入者数は3,938万に達し、このうちFTTxが57.5%、ケーブルモデムが23.7%、xDSLが13.3%、FWAが4.6%の加入者シェアを占めている。FTTxとケーブルモデムは、中間所得層の拡大を背景に有料放送やインターネット配信サービスに加入するユーザが増え、シェアを伸ばしている。ケーブルテレビ最大手NETセルビソスと固定通信エンブラテルを傘下に持つクラロを筆頭に、フランスのメディア大手ビベンディからGlobal Village Telecomを買収したテレフォニカ・ブラジル、地場企業Oiの大手3社が、インターネット・ブロードバンド市場を支配している。Anatelによると、2021年7月時点、各事業者のシェアはテレフォニカ・ブラジルが16.1%、クラロとOiが共に13.3%となっている。2021年3月、テレフォニカ・ブラジルは、カナダのケベック州投資信託銀行(CDPQ)と、ブラジルにおける光ファイバのホールセール事業を手掛ける新会社「FiBrasil Infraestrutura e Fibra Otica(FiBrasil)」を設立することで合意した。テレフォニカ・ブラジルとCDPQは新会社の株式をそれぞれ50%ずつ保有する。FiBrasilはホールセール会社としてサンパウロ州以外の都市で光ファイバ・ネットワークを構築・運用し、地域のプロバイダーに回線を提供する。

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