アルゼンチン

1. 市場動向

1.1. インターネット・ブロードバンド市場

2000年代前半までほぼゼロであったアルゼンチンの固定ブロードバンドの加入数は、2022年時点では1,120万まで増加し、加入率は24%である。加入数、加入率ともに増加傾向にある。飽和状態にある移動体通信市場と比べて、ブロードバンド市場はまだ十分に開発が進んでおらず、成長の余地がある。特にケーブルモデム、光ファイバーの利用が顕著に増加している。また、新型コロナウイルス感染症によって、アルゼンチンでは、企業、消費者ともにオンラインでの活動に慣れてきており、増加傾向は今後も続くと予想されている。安全保障上の脅威を理由にファーウェイ(中国)の5G機器の使用を禁止した欧米諸国とは異なり、アルゼンチンは中国からの支援に前向きであり、中国との貿易・外交関係を強化に努めている。ブロードバンド市場は、テレフォニカ・アルゼンチン(TdA)と、2018年1月にケーブルビジョンとの合併が完了した最大手テレコム・アルゼンチンの複占状態にあり、両社を合わせたシェアは6割に及ぶ。両社の最大のライバルとなるアメリカ・モビル系テルメックス・アルゼンチンは加入者の獲得に苦戦しており、光(FTTH)サービスの展開で巻き返しを図ろうとしている。このほかの競合事業者としては、ケーブルテレビ事業者のTeleCentro、Supercanal、IPLAN(LiV)がいる。

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