サウジアラビア

1. 市場動向

1.1. インターネット・ブロードバンド市場

2000年代中ごろまでほぼゼロであった固定ブロードバンドの加入数は、2022年時点では1,345万まで増加している。固定ブロードバンドの加入率は37%で、加入件数、加入率ともに増加傾向にある。サウジアラビア政府は、石油部門への依存から脱却するための経済多角化計画「ビジョン2030」において、野心的な目標を掲げている。この長期成長計画には、光ファイバー接続の増加 接続性の向上、電子政府への迅速な移行、キャッシュレス取引の比率を約70%まで高めるなど、多くの目標が含まれている。サウジ電気通信会社(STC)、Etihad Etisalat、Integrated Telecom Company(ITC)、Etihad Atheeb Telecom等がサービスを提供しており、STCが加入数シェアの約7割を占める。技術別市場シェアでは、光ファイバ/LANが5割強と最も高く、DSLが次点に付く。サウジアラビア政府はデータ漏洩やサイバーセキュリティの脅威を重視しており、2021年5月にテクノロジー、通信、郵便サービスを提供する企業に対する規制枠組みを策定した。モバイルネットワーク事業者は、企業顧客向けのサイバーセキュリティ・ツールの開発と導入を進めている。

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